2020年06月01日 感染症社会事象

知っておきたい「新型コロナウイルスとペット」の話

知っておきたい「新型コロナウイルスとペット」の話

   ついこの間までは当たり前の毎日を当たり前に過ごしていたのにと、ここ数か月の間に起きた新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、大きく世界が、暮らしが変わってしまったことに驚きを隠せません。第2波、第3波の危機がささやかれる中、新興感染症ゆえに判明していることも少なく、研究者の頑張りと感染の収束をただただ願うばかりです。

 

 連日、感染者数や死者数の報道が繰り返される中、ヒトからワンちゃんネコちゃんへの感染が伝えられました。ワンちゃんネコちゃんとそのご家族にとっては、不安をさらに増幅するような報道に、この事をどうとらえるべきか、分かっている事実と共に考えてみたいと思います。

 

アメリカ疾病対策センター(CDC)発のコメント

・米国ニューヨーク州で、飼いネコ2匹が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス検査に陽性反応を示した。

・そのうちの1頭は、飼い主がCOVID-19感染と診断されていたが、もう1頭は感染経路不明。

2頭とも軽い呼吸器症状のみ。

・世界中で飼いネコの感染はたった3例、イヌでは2例しか確認されていない。

(ベルギーでイエネコ、香港でポメラニアンとジャーマンシェパードが感染)

・ペットのネコが新型コロナウイルスに感染するのは非常にまれなことと知っておくべき。

・現時点ではこの病気が逆にペットから人間にうつる可能性を示す証拠はない。

 

アメリカ獣医師会(AVMA)発のコメント

・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のほとんどは人から人への感染。

・ペットがかかる可能性は非常に低く、コンパニオンアニマルでの症例はごくわずか。

・ペットから飼い主にうつった例はひとつもない。

 

いずれの報道も、「多くの飼い主にとって心配なのはペットから病気がうつるかより、どうすればペットに病気をうつさないか!」ということだと述べています。

 

 CDCは、「ペットの健康を守るには、家族と同じように扱うことだ。同居者の誰かが感染したときは、隔離しなければならない。ペットにも社会的距離を保たせよう。」と、ペットを世帯外の人と接触させないことを推奨している。イヌを散歩させるときにはほかの人や動物との間を2メートルほどあけるようにし、ドッグランの使用は避け、ペットと触れ合う前と後に、人に対する場合と同様に手を洗うことを勧めているのです。そしてCDCAVMAは、現時点でペットの新型コロナウイルス検査を行うことを推奨していません。(現在日本では、ペットの新型コロナウイルス検査は受けることができません。)

 

 現時点ではっきりと言えることは、新型コロナウイルスが人から一部の動物にうつる可能性があることがわかりましたが、ペットから人間に感染する証拠は見つかっていません。さらなる研究が求められる一方、当面は、ペットについても人間と同様の予防措置を講ずるにこしたことはないということです。

 

 新型コロナウイルス感染症が収束から終息へ向かいますように。願ってやみません。


2020521日付でオランダのミンク農場でミンクから農場従業員へ新型コロナウイルスが感染したと報じられました。この事も含め次回本コラムでは、新型コロナウイルス感染症についてもう少し掘り下げたお話をしたいと思います。


(文責 よしうち)


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