病院長紹介
病院長 吉内龍策
ご挨拶
私の生家は農家で、かつては当施設の建つこの土地にあり、多くの犬や猫、鳥や牛などに囲まれて育ちました。中学生の時、一番の仲良しだった愛犬が交通事故に巻き込まれたのです。
当時は動物病院の数も少なく、また動物医療の内容も今のように充実したものではありませんでした。唐突に訪れた愛犬との別れが、私に獣医師を志す決意をさせたのでした。
そして動物病院開業後は、「人と動物の絆」をより良い形で守りたい。
そして自然の摂理で絆が終了する時には、その絆が良い思い出となって心の中に残るようにお手伝いできれば。そんな思いでひたすらに突き進んできた35年間でした。
これからもその思いを同じくするスタッフと共に、「人と動物」そして「人と人」の「絆」を何よりも大切にする、そんな動物医療を実践していきたいと思っています。
略歴
- 1979年
- 山口大学農学部獣医学科卒業
- 1980年
- 大阪府立大学 獣医学専攻博士課程修了「獣医学博士」
当施設の前身「吉内動物病院」を開院
- 1992年
- 設備を拡張新設し「南大阪動物医療センター」と改称
- 現在
- (公社)大阪市獣医師会 会長
(公社)日本獣医師会 小動物獣医学会近畿地区幹事
(公社)日本動物病院協会 ホスピタル将来検討委員会委員長
(一社)獣医麻酔外科学会 近畿地区評議員
日本小動物内視鏡推進連絡会 近畿地区世話人
Q.1
南大阪動物医療センターは、どんな病院ですか?
A.1
“ボンドセンタードプラクティス”という言葉があるんです。
「絆を大切にする動物医療」っていう考え方ですね。
動物の絆っていうのをひとつ語っても、一時間ぐらいかかってしまうんですけども(笑)
そういう、その人と動物の絆というものを、大切にする医療ということを心掛けている病院です。
Q.2
院長先生が獣医師を目指したきっかけは?
A.2
実は今病院が建っている敷地が、私の生家なんですよ。
ここには昔、うちの家が建ってまして、農家だったんです。
犬も、猫も、鳥もたくさん飼っているような農家でして自然と動物と暮らしているうちに、中学の時には獣医さんになると言ってました。
当時、ここら辺に獣医さんがいませんでしたので、 当時フィラリアとかもうすごく濃厚に汚染されている地域でした。
本当に犬が10歳になれずに亡くなっていく様な時代でした。
近所に獣医さんが居ないという事もあって、獣医さんになりたいと思いましたね。
Q.3
獣医師となられた先生が心掛けていることはなんですか?
A.3
診察室の中で、獣医師としては、ご家族の方が、なんでも聞ける獣医さんでありたいといつも思っています。
遠慮して聞けないというようなことがないように。
傾聴できるような獣医さんですかね。
相談しやすいというか、何でも言える獣医さんでありたいと思っています。
Q.4
獣医師になって良かったと思うことは?
A.4
人の寿命と比べると、犬猫たちの寿命というのは、どうしても短いですよね。
だからどんなに長生きしても、最後をご家族の方が看取ってあげなければいけません。
もちろん獣医師ですので、病気や骨折が治ったっていうことで喜んで頂けることもうれしいんですけども、
動物が亡くなった時に、この病院にかかっていてよかった、思い残すことがないという風なことを言って頂けると一番嬉しく思います。
Q.5
先生は猫が好きだとお聞きしていますが本当ですか?
A.5
もともとここで30〜40匹くらい、家の庭にたくさんの猫が居ました。
そのころ庭に完全に塀があったわけではないので、中・外兼用みたいな猫なんですけど、とてもたくさん居ましたね(笑)
Q.6
家には他にも動物はいましたか?
A.6
猫ほど多くはなかったですが、犬は3、4頭はいたと思います。
他にもセキセイインコは100羽ぐらいいましたね。
Q.7
2017年、最近よくある症例などはありますか?
A.7
日本での流行りで、超小型犬がとても増えてきてしまっているので、膝蓋骨の習慣性脱臼というのがとても多いですね。
特に膝蓋骨の脱臼に関しては、私がずっと昔から研究しているということもあって、手術方法に関して、ラテラルスーチャーという方法を膝蓋骨の脱臼に応用して発表しています。
Q.8
飼い主さまへのアドバイスなどはございますか?
A.8
流行りで動物の種類を決めないで、どういう性格の犬を飼いたいのか、どういう風な猫と暮らしたいのかというのを、飼う前に相談しに来て頂いてもかまいません。
相談ということでお越しください。
衝動買いとか流行りで購入するのだけは絶対にやめましょう。
Q.9
流行りで決めないという部分について
詳しくお聞きしても宜しいでしょうか?
A.9
大型犬などを、その庭の大きさじゃとても飼えないよねというような方が大型犬を飼っておられたりですね。
逆に小型犬でも、例えばアレルギーをお持ちの方がプードルを飼うのはとても良いですね。
プードル系のアレルギーって結構少ないんです。
逆に、縮れていない長毛の子はアレルギーが多かったり。
もちろん最終的には一頭一頭違うんですが、犬種に依存して、それぞれの性格などの、ある種一定のラインが分かります。
何を期待して飼っておられるのか。
それだったら中型犬を飼うのが良いでしょうとか、例えば散歩に行きたいとか。
人間の運動のために、散歩仲間として犬と暮らしたいという方が、あまり動きたがらないような小型犬に決めてしまって、
いつも抱っこして歩いているというのはどうなんだろうと思ってしまいますね。
そういうのも含め、動物に何を期待しておられるのか相談した方がいい犬種を選べるのではないかと思います。
Q.10
飼う前に相談しに来ても良いということですね?
A.10
特に猫などは、保護されてやむにやまれずそのまま飼い始める方もいらっしゃるのですが、
保護したときに相談に来ていただけたら、どうしていくのが一番良いか、お話できます。
調子悪ければお越し頂けるんですけど、元気だったらそのままなんとなく飼い始めてしまって、予防もしません、何もしませんとそのまま過ごしていってしまわれるので。
Q.11
南大阪動物医療センターで
働きたい方へ向けてのメッセージなどはありますか?
A.11
うちの病院の特徴の一つは、チームワークですね。
他の病院と際立って違うところは、チームワークが良いというところですので、
そういうチームワークの良い中で、ワイワイやりながらブラッシュアップしていけるというのが良い環境だと思います。
お越し頂ければその雰囲気をわかって頂けると思います。
そして一緒に社会貢献をしていきましょう、と伝えたいです。
Q.12
「対お客さん」だけではなくということですね?
A.12
実際にはそういうご家族の方のニーズに応えるということを通して、例えばそのご家族の方が、生活に潤いを感じたりとか、
高齢の方が動物の世話をすることで生きがいを感じたりとか、
そういうことをサポートすることで、社会貢献できているんだという自信を持ってほしいですね。
それが最初にお伝えした“ボンドセンタードプラクティス”の部分なんです。
Q.13
絆の部分ですね
A.13
結局、絆があるから老人になっても犬の世話をされるわけで その絆を守ってあげる事がすごく大事だと思います。
医療行為でその絆をこわしてしまう事を絶対してはいけない。
例えば、お金のない人に、これは放射線治療で200万円ぐらいかけたら治りますよというのは、絆を壊してしまう行為です。
私にお金があったら助けてあげられるのにと、悲しくなってしまいますよね。
決して、自分の診療行為で絆を壊してはいけないと思います。
Q.14
今後、どういった院にしていきたいですか?
A.14
動物たちが病院に来るのが大好き。
その飼い主さんも、ご家族の方も、病院に来たら楽しいという病院でありたいと思っています。
まず動物たちに喜ばれたいですね。
他の病院に行くと、診察台の上で犬が怖がって動けないのに、うちに来ると嬉しそうに診察台で動き回っているんですよ。
それは看護師も含め、スタッフみんながそれを目指しているからだと思います。
特に猫はそうなんですけど、ワンちゃんも、
結局病院って嫌な事、痛い事をされるところで、ご家族の方と引き離されて、レントゲン室みたいなところに行かされて、とても嫌いなところになってしまっているんですね。
特に猫で、診察室の中で警戒心から興奮して暴れている姿を見てしまうと、
次から飼い主さんは絶対連れて行こうと思わないですよ。
どんなに調子悪くても、それは診察以前の問題ですよね。
なかなかどんな猫にも好かれるっていうのは難しいのですが、私は昔からずっとたくさんの猫に囲まれて暮らしているので、ほとんどどんな猫でもパって触って、パってチェックできるくらいです。
それでその猫も別に何も嫌がってないというのを、病院全体でやりたいと思っています。
Q.15
ホームページをご覧いただいている方に一言
A.15
個人的には、コラムを書いていますので、ぜひご覧下さい(笑)
そして分からないことは何でも気軽に訪ねてください。
病気じゃなくても、ワンちゃんと一緒に遊びに来てください!
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