大阪市で犬・猫の手術は南大阪動物医療センターへ｜猫の病気｜ドッグサービス

来年で南大阪動物医療センターは（吉内動物病院時代も含め） 40年になります。開業以来さまざまなノミ駆除剤が市場に投入され、その時々でブームとも呼べるようなペットオーナーの支持を得た製品もあります。

その走りが、1980年代に参天製薬から発売された当時画期的なノミ駆除剤のオテロカラーです。主成分はジムピラート。有機リン系の殺虫成分を有するものでした。

それに続き、ボルホカラーというカーバメイト系殺虫剤のノミ駆除剤がバイエルから発売されました。この2つのノミ取り首輪が、それまでのピレスロイド系のいわゆるノミ取粉時代から、よく効くノミ駆除剤は獣医さんで出してもらえるノミ取首輪というトレンドを作ったのです。

1990年代には、フロントラインスポットオンが発売され、ノミ取り首輪の時代に終わりを告げ、背部皮膚に滴下するスポットオン時代を迎えました。主成分はフィプロニルというフェニルピラゾール系薬剤でした。クロロニコチル系のイミダクロプリド製剤のアドバンテージスポットなども加わり、ノミは背中にお薬を滴下して駆除するのが常識になりました。

2010年代には、ネクスガード、ブラベクト、シンパリカの3つのイソオキサゾリン系の経口薬が相次いで発売されました。それぞれアフォキソラネル製剤、フルララネル製剤、サロラネル製剤で、すべてチュアブルタイプの飲み薬で、動物が喜んで食べてくれることをうたっているのも特徴的です。

このように、ノミ・マダニ駆除剤は、ノミ取粉→ノミ取首輪→スポットオン→飲み薬と変遷してきましたが、その理由として安全性、利便性、ノミの薬剤耐性、マダニへの効果の差などが挙げられ、求められる効能効果の変化に応えるために開発されてきたものと考えられます。

先月のコラムでもイソオキサゾリン系薬剤がマダニに対して著効することを書かせていただきましたが、現時点で、安全性においても駆除効果においても、最も推奨されるのが、このイソオキサゾリン系薬剤であることは明らかです。

即効性のあるもの、3か月効果が持続するものなど、それぞれに特徴があり、フィラリア予防薬や内部寄生虫駆除薬などとの合剤もあり、ライフスタイルに合わせて選択することができます。

当センターで、イソオキサゾリン製剤の有用性を実感した症例があり、製薬会社のケースレポートに採用された症例がありましたので以下に転載いたします。

一緒に暮らす動物たちには、良いものを選んであげたいですね。